ITストラテジストの過去問を解説!令和4年度(2022年度)春期 午前2(問1)

ソフトウェア技術
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令和4年度ITストラテジスト試験の過去問解説連載です。
この記事では午前2 第1問を解説します。

問1:オープンデータの活用に関する問題

官民データ活用推進基本法などに基づいて進められているオープンデータバイデザインに関して、行政機関における取組の記述として、適切なものはどれか。

ア 行政機関が保有する個人情報を産業振興などの目的でオープン化するためには、データ収集の開始に先立って個人情報保護委員会への届出が必要となる。
イ 行政機関において収集・蓄積された既存のデータが公開される場合、営利目的の利用は許されておらず、非営利の用途に限って利用が認められている。
ウ 行政機関における情報システムの設計において、情報セキュリティを確保する観点から、公開するデータの用途を行政機関同士の相互利用に限定する。
エ 対象となる行政データを、二次利用や機械判読に適した形態で無償公開することを前提に、情報システムや業務プロセスの企画、整備及び運用を行う。

解説

首相官邸のWEBサイトに官民データ活用推進基本法の概略や背景・施策が簡単にまとめられた資料があります。
これが全てではないですが、この資料に基づくと次のようなポイントが読み取れます。

・個人情報は個人を特定できないように加工すれば利活用可能(個人情報保護法)
・新事業の創出で活力ある日本社会の実現に寄与(官民データ活用推進基本法第3条)
・多様な主体の連携を確保する(官民データ活用推進基本法第3条)
・官民データの活用を図るための基盤整備(官民データ活用推進基本法第3条)

これを踏まえ、選択肢を吟味します。

個人情報保護委員会への届出は言及されていませんので誤りです。
また行政機関に限ったことではありませんが、個人情報を活用する際には個人を特定できない形に加工しなければいけません。また個人情報を収集するときはその旨と用途を開示した上で同意を得なければなりません。

「新事業の創出」に寄与することが明記されているので、営利目的の利用は可能です。

「多様な主体」「官民」という語句からわかるように、行政機関どうしの利用に限ったものではありません。

正解は エ です

令和元年度(2019年度)秋期ITストラテジスト試験午前2問2として出題された過去問です

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