令和3年度ITストラテジスト試験の過去問解説連載です。
この記事では午前2 第18問を解説します。
問18:マネジメントに関する問題
ダグラス・マグレガーが説いた行動科学理論において、“人間は本来仕事が嫌いである。したがって、報酬と制裁を使って働かせるしかない”とするのはどれか。
ア X理論
イ Y理論
ウ 衛生要因
エ 動機づけ要因
イ Y理論
ウ 衛生要因
エ 動機づけ要因
解説
ダグラス・マクレガーが提唱した理論は、マズローの段階的欲求をもとにした動機づけに関する理論です。2つの対立する理論から語られることが多いです。
- X理論:生理的欲求や安全欲求を多く持つ人に対するマネジメント手法で、目標を達成できれば報酬を、未達ならば罰を与えるという管理手法です(性悪説に基づくアメとムチ)
- Y理論:社会的欲求や承認欲求を多く持つ人に対するマネジメント手法で、魅力ある目標や責任を与えてより高い成果を出させる管理手法です(性善説に基づいて機会を与える)
ちなみに、労務管理の理論として「ハーズバーグの二要因理論」があります。これは労務管理に必要な要素を「動機づけ要因」と「衛生要因」の2つに分類して考えるという理論です。
- 動機づけ要因:労働の満足度に関わる要因のことです。あればあるほど満足につながりますが、なくても直ちに不満につながるわけではありません。目標の達成や昇進・昇給がこれに当たるとされます。
- 衛生要因:労働の不満に関わる要因のことです。これがあると不満が高まりますが、なかったとしても満足につながるわけではありません。職場の人間関係、給与・報酬がこれに当たるとされます。
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